フィクション小説を読む人ほど、他人の気持ちが理解できる


Sponsored Link

子供の頃に読んだ本のストーリーというのは、大人になっても色褪せることなく頭の中に残っています。家で掃除をしていたり、街を歩いていたり、ぼーっとしている時に、ふとした時に思い出したりしますよね。

僕が子供の時に読んだ小説の中で好きだったのが「チャーリーとチョコレート工場」「ハリーポッター」「ノルウェーの森」。最後のはちょっとジャンルが違うというか子供が読むような小説ではないかもしれませんが、最初の二つは本当にお気に入りで、映画のストーリーとは別に原作のストーリーがあって、それが今でも僕の創造力を掻き立ててくれているように感じます。

きっと皆さんにもお気に入りの本があることでしょう。ビジネス書を読むのも自分を成長させてくれるという面では大切ですが、フィクション小説も私たちの想像力を伸ばし、人生を豊かにしてくれます。

最新の研究によると、小説を読むことは他人の気持ちを理解する能力が向上するのに加えて、記憶力や学習能力を向上させるそうです。

 

読書は感情移入の練習

By: Vladimir Pustovit

経験論的に「本を読むことで他人の気持ちが理解できるようになる」ようなことは言われていますが、今回それを実験から明らかにしたのがトロント大学のKeith Oatley教授。

表情から相手の感情をどれほど理解できているのかを図るために、被験者らには人の目の写真36枚を見てもらいます。そして、それぞれの写真がどのような感情を訴えているかを、4つの選択肢から選んでもらいました。

すると、実験前にフィクション小説を読んでいた人ほど、高い精度で相手の感情を読み取ることができたそう。個人の特質や性格を考慮しても、この傾向は顕著に見られたそうです。

研究を行ったOatleyさんは次のように述べています。
「人間を人間たらしめるものは、私たちが社会的なつながりを築くことだ。友達や恋人、子供など他人とそうしたつながりを持つことは本能にプログラムされているものではないからだ。作られた物語を読むことは、私たちが他者とのつながりを理解するのを助けてくれる」

リアルの世界で作れる人間関係というのは限られていますし、仲のいい友達だからといって、相手の感情が完全に理解できるわけではありません。

小説には、対人コミュニケーションでは分からない部分の心理描写が描かれています。人気の小説というのは共感している人が多いから、売れているわけで、人気が高い小説を読むことで人の感情を理解する能力も向上するはずです。

勉強でもある法則や公式を知らなければ解けない問題があるように、人間の心理や感情を読むのも同じこと。人工的に作られたストーリーでも、他人の心の動きを知ることで、相手をより深く理解できるようになります。

By: martinak15
By: martinak15

また、他人の感情を理解する能力の向上は小説でなくても、フィクション映画やドラマを見ること、ゲームをすることでも確認されたそうです。

よく大人たちは子供に対して「ゲームばっかりしていたら立派な大人になれないわよ」と言いますが、この研究結果を考えると、一概に悪いものとは言えないかもしれません。

確かに数々の研究でテレビの有害性は知られていて、テレビの長時間視聴は明らかに子供の学力を低下させますし、それは大人に取っても同じこと。

でもです。見るもの、することの質にもよりますよね。ただただ与えられたものを消費するだけの作品であれば害になるかもしれませんが、創造性を豊かにしてくれたり、感情を揺さぶられるような素晴らしい作品はたくさんあります。

そうした作品に触れる機会が増えるほど、将来とんでもない作品を作り出すかもしれませんよ。

By: MIKI Yoshihito
By: MIKI Yoshihito

僕もバライティ番組をひたすら消費するためにテレビを見る事には賛成できませんが、完成度の高い人々に感動を与えるようなものであれば積極的に、見られるべきなんじゃないかなと思います。

ジブリ作品はその典型的な例で、老若男女問わず何度も見たくなる作品ですよね。「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「思い出のマーニー」、僕にとってはほとんど全てと言っていいほど大好きな作品たち。毎回新たな感動を与えてくれます。

Sponsored Link

 

頭も良くなる

By: Eugene Kim

ある研究では、被験者らは「a dark blue carpet(ダークブルーのカーペット)」や「an orange striped pencil(オレンジのストライプ柄の鉛筆)」といった言葉を思い浮かべるように指示され、その間被験者らの脳はfMRIという検査機でスキャンされていました。

研究者によると、記憶や学習を司っている海馬の働きが活発になるのは、たった3単語ほどで充分だったそうです。

親からも学校からも「本を読みなさい」と散々言われてきたと思います。頭が良くなるからと。これは正しいようですね。統計的なデータを見ても本を読む人ほど頭が良いというのはわかっていますが、周りの人を見渡しても、賢い人ほど読書家の傾向が強いのではないでしょうか?

By: Pedro Ribeiro Simões

僕の周りでもその通り。東京大学出身の先生は子供の頃に野球を始めたそうですが、最初に始めたことはバットやグローブを買うでもなく、野球のトレーニング法が書かれた本だったそうです。

小学生ですよ笑。普通の子供であればテレビで見たあの人がかっこいいから、なりふり構わず始めるところを、バッティングフォームを確認しているわけですから、もうこの頃から東京大学に行くことは決定していたのかもしれませんね。

国語力は勉強の基礎です。日本語が理解できなければいくら数学の参考書に書いてある解説を読んでもわかりません。受験で小論を書くのも難しいでしょう。

読書は国語力を高める簡単で効果的な方法。読書量が増えていけば知識は芋づる式に増えていきますし、国語力も同時に伸ばすことができます。ビジネス書でなくても、小説でもその効果はもちろんあります。

たった3単語で海馬が活発になるんですよ。本にあるのは著者が紡ぎだした何十万の文字達。それは、頭も良くなりますよね。

暑い夏は外に出ないで、涼しい部屋でハンモックにゆらゆら揺られながら、ゆっくりと読書を楽しむのもいいかもしれませんよ。

Sponsored Link