ツイッターは階級社会。影響力を持てる者がさらに多くを持つ


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「私は誰よりも賢くて、面白くて、友達も多い。Twitterではフォロワーは1000人を超え、Facebookでは記事を投稿するたびに”いいね”が100以上、自分は誰よりも多くの友達を持っている」と思っていませんか?

それは勘違いかも。1991年に社会学者のScott L. Feldが行った研究によると、大多数の人は、彼らの友達と比べて友達の数が少ないということが明らかになっています。

つまり自分にはこれだけのフォロワーがいると思っていても、実際にはあなたの友達の方がフォロワー数が多いのかもしれません。

By: Debbie Tingzon

この「人々は他の人よりも多くの友人を持っていると思う傾向があるが、実際は彼らの友達の方がより多くの友人を持っている」という現象を英語ではフレンドシップ・パラドックス(Friendship Paradox)と言います。日本語に訳すと「友人関係の矛盾」といったところでしょうか。

日本人は謙虚または悲観的で「私は友達少ないから」と思う人が多いからか、この現象についてあまり知られていませんが、海外ではフレンドシップ・パラドックスという言葉が作られているくらいなので、昔から研究がされていました。

今回、Electrical and Computer Engineering at McGill University博士課程のNaghmeh Momeni Taramsariさんは、このフレンドシップ・パラドックスにさらに踏み込み、ソーシャルメディアにおけるこの現象について調査しました

 

あなたよりも影響力も強いし、友達も多い

By: David Amsler
By: David Amsler

彼女は、ソーシャルメディア上でのユーザーの影響力とフレンドシップ・パラドックスを最新の方法で測定しました。

その結果、比較的に活動的で影響力のある人でも大半(最大で90%)がこの現象を経験しているそう。つまり自分では気付いていないかもしれないけれど、友人の方が影響力もあり、友達の数が多いということ。ソーシャルメディア上で言えば”フォロワー数”ということになります。

論文の筆頭著者であるMcGill UniversityのMicheal Rabbat教授によると、この現象が起こるのは、どんなレベルの影響力の人でも、常により影響力が強い人を選ぶ(フォローする)からだそう。

By: GDS Infographics
By: GDS Infographics

例えば、自分のWebサイトや発言を多くの人に知ってもらいたい人は「あの人をフォローして、”いいね”されたり、リツイートされればもっとフォロワーが増えるかも」という心理で、より影響力の強いフォロワーを選ぶと思います。

これがあらゆる影響力のレベルで起こっているため「持てる者がさらに多くを持つようになる」システムになっているのです。

このシステムの中では、フォロワー数の低い影響力の小さいグループでフォローし合っていても、結局は影響力の大きな人に集中していきます。

Rabbat氏は次のように述べています

「ツイッターは次のような階層社会になっている。100万人のつながりを持つユーザーは、他の100万人のつながりを持つユーザーをフォローする。1000人のつながりを持つユーザーは、他の1000人または100万人のつながりを持つユーザーをフォローする。少しのフォロワーを持つものは、数十または数百、数千、数万のフォロワーを持つユーザーをフォローする。私たちはこのようにつながっている。」

トップに行けば行くほど、歴史が長ければ長いほど、フォロワーが増える構造です。

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格差社会はまだこれから

By: Sorosh Tavakoli
By: Sorosh Tavakoli

数十年前までは、会社を経営している社長やファンの多いアーティストが強い影響力を持っていました。その影響力も社長であれば会社の中だけ。ミュージシャンであれば自分の音楽を聴いてくれるファンだけという限定的なものでした。

インターネット、特にソーシャルメディアが発達してからは、影響力の構造が一気に変わりました。

昔はコミュニティー内でしか伝わらなかった影響力も、シェアという形を通してファン以外の人々にも伝播するようになり、企業によってしっかりと作りこまれたコンテンツよりも個人で作られたブログ記事、YouTube動画が人気だったりします。

でも、影響力を持てるポディションの数は限られています。人々が求めているのは常にオリジナルであり、オリジナルのポディションは無限にあるわけではありません。

ですから、時間が経てば経つほどポディションは埋まっていき、影響力を持つことが難しくなり、多くの人はその他多数に属すことになります。

By: apasciuto

会社に勤めてお金をもらうのも、フリーで働いてお金を得るのも、個人の自由ではありますが、多くの単純作業や事務作業が機械化されていく社会で、その大多数に属する人たちは厳しい世界が待っているのかもしれません。

自分にしかないオリジナルを作り、発信していく人たちに、より楽しい人生が待っているような気がします。

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